MENU

中古マンション売却時に壊れた場所や箇所は説明する義務があるのか?しないとどうなる?

マンションなどの不動産物件は、私たちにとって、大切な資産です。それだけに、できるだけ高く売りたいと考えるのは当然のことです。しかし、だからといって不誠実な行動をとってしまうと、とんでもない事態を招きかねません。
建物は年を経るごとに、どうしても様々な場所が壊れたり、劣化していってしまいます。そのたびに修理費がかさみますし、資産価値も目減りしていきます。そのため、価値が高いうちに、できるだけ早期に売ってしまおうという人もいることでしょう。不動産業者に依頼したり、個人間の売買を進めるときには、いかに高値で売却できるかが勝負となります。そこで取引の際には、自分に不都合な故障や劣化などは、隠そうと考えるかもしれません。しかしこれは、法的に問題のある態度と見なされ、損害賠償などの対象となりかねません。不動産の売り主には常に、告知義務というものがあります。これは瑕疵、つまり欠陥や不具合、機能や性能が損なわれている状態がある場合には、必ず取引する相手に伝えなければならないということです。マンションの天井から雨漏りがあったり、腐食している箇所があったり、またはシロアリが住んでいたことがあったり、井戸を埋め直した形跡があることなどが、瑕疵にあたります。また、建物だけではなく土地にも瑕疵があるケースがあり、登記簿などに記されている面積と大きく異なっていたという事例があります。このようなことを知っておきながら伝えないでいると、告知義務違反となり、裁判に持ち込まれれば、莫大な賠償金を支払わなければなりません。賠償額は取引の額に比例しますから、義務を怠ったばかりに、何千万というお金を支払わなければならなくなったということも、珍しくはないのです。黙って修繕してごまかしても、必ずバレてしまいます。あまり気の進まないことでしょうが、自ら正直に伝えるようにしましょう。では、瑕疵を売り主自身も知らなかった場合はどうでしょうか。これは隠れた瑕疵という名称を用いられますが、これも損害賠償の対象となります。民法上の規定により、隠れた瑕疵は、売主にまったく落ち度がない場合においても、その責任を負わなければならないのです。そのため、隠れた瑕疵に関しては責任を負わない旨の特約を入れることもあります。しかし、たとえ特約があったとしても、瑕疵の程度が大きかった場合には裁判となることがあり、実際にどの程度であれば問題になるのかということは、はっきりとした定義がないというのが現状です。
このように、不動産の売却時には告知義務があるのは当然として、瑕疵責任が常に厳しく問われます。巨額の損害賠償を防ぐためには、誠実な態度で取引に臨み、普段から小まめに不備はないかチェックする姿勢も必要です。専門家の住宅診断を取り入れたり、住宅の瑕疵保険に入ることは、賠償に比べれば、はるかに安いコストで済みます。こういったマンションを売る前の下準備を怠らないようにしていきましょう。